2012年4月1日日曜日

DJ Doppelgenger Mail Interview

現在関東を拠点に様々なBass Musik Partyに出演するDJ Doppelgengerそしてタイ、エジプト、アメリカ、そしてアメリカ最大級の砂漠のFes「バーニングマン」への出演と、その活動域をさらに拡げつつある。そして2012年には待望の1st Album「paradigm shift」がリリースされる。


ENGLISH Ver.



 
-born&roots&stance-
 
Q1
生まれ、育ちはどこですか?

埼玉県の大宮です。
 
Q2
幼少期から20代にかけてどのようなことに興味を持っていましたか?

小さい頃から、収集が好きでした。
ビックリマン、メンコ、日本酒のフタ、カードダス…それがレコードに移行した感じです。
今でも、意味不明なコレクション癖は多々あります。


Q3
DJを始めたきっかけはなんでしたか?また初期の活動、スタイルなどを教えて下さい。


きっかけは、かの有名なサンピンキャンプのビデオを見て、日本のヒップホップから入りました。
当時、友人の兄がターンテーブルを持っていて、その部屋を出入りしているうちにはまり、一生 懸命バイトして機材を揃えた感じです。
当時はとにかくスクラッチばかりしていて、仲間とスクラッチルーティンを組んだりしてました。
それを地元のクラブで披露したりといった活動でしたね。

 

Q4
スタイルの変化はここ数年でいろいろあったと思います、私の知るDoppelgengerはDUB STEPのDJでありながらもその途中
、サイケデリック、パンクその他様々なカルチャーに傾倒していったように思えます、その変化はどういった感覚からうまれましたか?







元々いろんな音楽に興味があったんで、結構何でも遊びに行ってましたね。
それで、挙げるとすれば2000年頃にレイブカルチャーに出逢ったのが大きいと思います。
当時、日本でトランスレイブが盛り上がっていて、大小様々なレイブに頻繁に遊びに行っていて。
その延長でインドやタイに遊びに行ったりした経験から、自分にとってレイブカルチャーは縁深いものとなりましたね。
そして、高円寺に5年ぐらい住んで、色々なジャンルの人との交流が日常になって。
あの町特有の、雑多な感じは強烈でしたね。
その影 響はかなり受けていると思います。



Q5
数年前に初めてDoppelgengerに出会ったのは中目黒SOLFAでのVersionというPartyでした、その他に自身のParty「Cyber Punk」などを主催されてましたね?その中でSAK DUB I, E.D.O Echoなど様々なArtistを目撃しましたが、当時のDUB STEPのPartyと現在のPartyとで何か劇的な変化を感じますか?

 
バージョンは今でも不定期開催している、付き合いの長いパーティになりましたね。
サイバーパンクは、まさに自分のやりたい事をやってたパーティでした。
あれはダブステップパーティというか、自分の頭の中の想像の具現化というべきでしょう。
ダブステップパーティの変化についてですが、当時に比べるとだいぶ認知されてきた感はありますね。
それでいて、あまり変な拡大をせず、コアな部分がしっかりしている感じがあって、今のところとても良い流れだと感じてます。




Q6
現在、地元埼玉で「MAMMOTH DUB」というPartyを開催していますね、最近地方というかローカルのDUB STEP Partyが様々な場所で起こり、注目度を上げてきている中、Doppelgenger自身、地元でこういったPartyを地元の仲間でやることにどういった意味合いを持っていますか?またこういった地方の動きに対して感じていることはありますか?(New Album「paradigm shift」のJapan Tourにも多くの地方都市がクレジットされています)後述
 


確かに、最近ローカルパーティがどんどん頭角を現してますよね。マンモスダブ然り、BUDも、栃木のB-LINES DELIGHTクルーなんかもアツいですね。
インターネットが当たり前の今、もはや活動の場所は何処でも良くなってるなと感じます。
今、住んでる場所で楽しい事をする、これって当たり前の事だと思うし、そうあるべきだと思うし。
来れない人には、USTREAMで見て貰ったり、色々と共有する手段は増えましたよね。
出来れば現場に足を運んで欲しいですが、上記のようなネット手段もあるし、パーティの良し悪しはTWITTERなど見てれば、大旨伝わってきますしね。
そこから反響得て、遠方からお客さんが来てくれた時は嬉しいですね。
もっとそういった動きが全国的に出来てくると、更に面白くなると思います。
今回の全国ツアーで、その可能性を広げ、それをまた地元のマンモスダブに還元出来れば いいなと思ってます。



          
 
Q7
ここ数年、海外での活動が目立ちますね。タイ、インド、アメリカとどのような道程でしたか?
Doppelgenger自身何か自身の中の変化に気づきましたか?


昨年、3カ国でDJしてきました。
公演数だと約10回程、廻してきたかと。
旅を重ねて思った事。
とにかく、各地で得た経験って大きな糧になりますね。人間て知らぬ間に、感覚的に何かに影響されてると思うんですよ。
それは、その場所の空気だったり、食べ物だったり、人だったり。出来る限り色々な場所に行って、その場を感じていきたいと。
音楽のみならず、人として、何処でも通用する存在になりたいと思うようになりましたね。



Q8
タイ、インド、アメリカでのParty体験を 聞かせてください。シーンはどんな感じでしたか?



 
それぞれ強烈な思い出でしたね。
ここで書ききると大変な事になるんで、簡素にまとめさせて貰います。
シーンがどうこうってよりも、いかに自分の世界観に染めていくかって事が重要だと思います。
それぞれの国の流行や風潮がありますし、やはり自分は相手から見たら異国な人な訳で。
何処であろうと、何か違うな、けど良いなって思わせる独特な物を提示するよう心がけてます。
その為にも、やはり自分の曲っていうのが意味を持ってくると思います。
ジャンルを超越し、純粋に音楽として捉えて貰うためにも、自分の曲をどんどん増やしていきたいですね。
それがシーンになって、1つのダブステップのあり方として認知させ る事が出来れば幸いです。



Q9
アメリカ、「バーニングマン」への出演はどうでしたか?人が生きているのが不思議という環境だそうですが...

 
burningman



凄いロケーションでしたね。
まるでスターウォーズ。
一面、広大な砂漠の中、皆(昨年は55000人)で大小様々なものを持ち寄り、共有するというのがテーマで。
1週間のフェス中は、氷と水以外は一切お金を使用しないというルールで、足りないものは物々交換するという、アメリカ版わらしべ長者みたいなパーティでした。(別に長者にはなってませんが・・・)
全てのクオリティも凄いですし、アメリカ人のバーニングマンに対する情熱には、圧倒されましたね。

DJは1週間中、数回廻しました。
無数にブースがあるんで、良い音が鳴っていれば人は集まるって感じで。
広大な砂漠を眺めながらのDJ、あ れはなかなか体験出来ない貴重な時間でした。
昼夜の寒暖の差も激しいですし、たまに突風に襲われ、機材が砂だらけになったりで大変でした。
機材も壊れるって前提で持ってきてるんで、えらくしょぼいタンテとミキサー、あれでDJするのは至難の業でしたよ。笑
帰国してから数カ月後、やはり自分のPCとインターフェイスが壊れました。おそらく砂の影響でしょう。

しかしまた、機会があれば行きたいですね。
多くの感動を、あのパーティを通じて体感する事が出来ました。


Q10
一番最近の海外ツアーはアメリカでしたね、そのツアー中に今回の1st Album 「paradigm shift」を完成させたと聞いています、どういった状況だったのでしょうか?

そうですね。
アルバム全体の半分以上は、アメリカ滞在中に作った曲です。移動の最中や、滞在させて貰った友人宅等、いろんな環境で思うように作ってました。
自分は本当にツイてる人間で、運良く色々な人の家に泊まらせてもらう事が出来、アメリカ人のリアルな暮らしの中で過ごす事が出来ました。あれは貴重な経験ですね。

人生の中で、何というか・・・「空白の時間」とでも言うんでしょうかね。
時間にも規則にも縛られず、漂うだけの、全く自由な時間。
生き急ぐ日本を見てて、こういう時間ってそれぞれもっと作るべきだと思いますね。
特に、若いうちに。
人生一度きり、何の為に働き、貴重な人 生の時間を費やしているのか。
様々なものの在り方を考え直す貴重な時間となりました。
アルバムは全曲インストなので、言葉は無くても、それぞれの曲に、その場の風景と念を込めてあります。





Q11
「paradigm shift」のデモを聴かせてもらいましたが、非常にエモ-ショナルでスピリチュアルな内容、それに非常に未来的で、パンク、一方ではかなり大和魂てきなエッセンスも感じました、アメリカ=POPS, 私自身スピリチュアルなイメージはアメリカという国にはまったく持っていませんでしたが、アメリカで何を見ましたか?

 
仰る通り、アメリカはショービジネス精神が強い国です。しかし、それには全く染まりませんでしたね。むしろ、その反骨精神からこういう作品が出来たのかもしれません。
ただ、アメリカはとても広い国ですから、一重にこういうもんだという判断は出来ません。
1番長く居たシアトルのバション島なんか、自然が多く存在していて、野生のアザラシが海にいたり、鹿が道を歩 いていたりするぐらい、緑豊かなド田舎だったんですよ。
そこはまさにスピリチュアルで、自然から得たパワーを全力でアウトプット出来た貴重な時間でしたね。
アルバム中の「bashon island」という曲は、まさにバション島滞在中に作った曲です。

アメリカ以外では、インド、タイでも自然環境に長く居ましたし、自分は都会よりもそういった環境の方が好きですね。そういう場所から得たものは、自ずと音に出てると思います。


Q12
自身のレーベルGURUZについて教えてください。

 

GURU=師の集まりという意味合いで、GURUZという名をつけました。

ジャンル的な固執な特に無くて、とにかく圧倒的で意味不明なものを出していこうと思い、発足した次第です。
現段階で制作依頼しているアーティストも幾つか居ますし、今後の展開、楽しみにしていて下さい。
今年は自分の楽曲を中心に、ダブステップの作品を色々とリリースしようと思ってます。


 
-Future-
 
Q13
先日Twitterのツイートで「ジャンルに属すも、縛られない」というDoppelgengerの発言を見かけました、少し前までは一般的にDUB STEPというと2つの打ち方で、重くてひたすらドープでってイメージだったと思います。
(MALAがbud ryukyuに出演したときフロアにいたほぼ全員がそのDOPE SOUNDにやられましたw)
現在はほぼオールジャンルのArtistがDUB STEPを作っています。DUB STEP自体の知名度も数年前とは比べ物にならないほど広がってきました、そんな中、DUB STEPというフォーマットがこれからどう先に進んでいくのか、Doppelgenger自身、DJとしてTrack MakerとしてDUB STEPの未来をどう見据えているのか聞かせてください。そしてこれから考えていることはありますか?
 


どう進むのか、予測不能だから、ダブステップは面白いと思います。
これだけ枝分かれしてても、それぞれしっかり良いものを提供できてるって、とても素晴らしいじゃないですか。

未来は、それぞれに懸かっているんじゃないですかね。
自分だって、最初はただリリースされた音源を集めてDJしてただけでしたし。
その中で、いろんなアーティストと繋がり、曲を交換してきた結果、今のような自分の曲と、自分のリンクしたアーティスト達の楽曲中心でDJするようになって。
それが、DJとしてリアルな在り方だと思いますし、自分は今のスタンスで今後もどんどんリンクを広げ、最 新の面白いダブステップを提供していけたらと思ってます。
唯一無二、オリジナリティを追求したいですね。

そして、これからもDJを通して、未開の地へと旅する事が出来れば、自分はそれが1番の喜びであり、幸福だと感じます。



-Action-
 
Q14
現在日本では抱えている問題がたくさんあります。
原子力発電所、放射能汚染、風営法による過度なクラブカルチャー弾圧、これら様々な問題に対してクラブシーン、そして表現者としてどのようにアプローチできると考えますか?

これは一重に返答は出せないですね。
原発問題、これは今後の日本の未来に関わる、とても大きな問題ですから。
大きな目線で見れば、今の姿は過去の人らが思い描いた未来の姿と言えます。

今、この状況を受け止め、これからの未来をどう創造するのか。一人一人の意識、生き方を見つめ直す時だと思います。
パラダイムシフト、まさに今そのような状況と言えるでしょう。

足るを知り、限りある資源を大切に。
本当の豊かさとは、物質的な豊かさではないでしょう。

精神の充実。震災以降、多くの人がその事に気づいたのではないでしょうか。

音楽には多くの可能性が秘められています。
人の心さえも動かす事が出来る、素晴らしいツールです。
今、自分が人に自信を持って提供出来るものは、音楽以外持ちえてません。
なので、それを共有、リンクし、諸問題についても色々と話が出来ればなと思ってます。

是非、リンクしましょう。
日本全国のダブステッパ ーとリンクすれば、それは世界にも通用出来る大きな力になると、確信しています。



 
-Session in Okinawa-
 
Q15
沖縄は初めてですか?

以前、一度訪ねた事があります。

 
Q16
沖縄で食べたいものはありますか?


沖縄そばですね。
ローカルのナイスそば屋に行きたいです。


 
Q17
今回bud ryukyuは他PartyとのSessionを試みます。bud ryukyu feat MAMMOTH DUB。
MAMMOTH DUB SideからはDoppelgenger / ATSUKI / VJ Genomeが参戦します。何が起こりますかね?w 


 
ATSUKIの凄さは、前の沖縄公演時に体感したのではないかと。笑
他、バドクルーもそれぞれ面識はあるものの、こうして一つのパーティで一夜を過ごせる事、大変嬉しく思います。
思う存分、我々の全力をぶつけたいと思います。



Q18
最後に、沖縄の人達、さらにそこから繋がるアジアの人々に一言。

 

是非パーティに遊び来て下さい。
沖縄の人達とリンク出来る事を、楽しみにしています。

世界各国、遠いようで近いものです。
1番遠くても、数日も掛ければたどり着く事でしょう。

沖縄も、飛行機でたった数時間です。
近所のようなものですよ。

民族や思想の対立等、音楽においては争いは一切ありません。

皆、音楽の中では平等ですからね。

思うままに感じ、踊り、幸せな時間を共有しましょう。






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Doppelgenger 1st Album「paradigm shift」  Tower Records Nahaにて販売中!

◎アーティスト名 DJ Doppelgenger 
◎Tittle   paradigm shift
◎発売日  2012/4/11
◎品番 GRZCD001
◎価格 2000円(税込)
◎レーベル guruz
◎作品詳細
DJ Doppelgenger待望の1stアルバムが、遂にリリース決定!
世界各国、そして日本各地…放浪の旅を重ね、訪れたあらゆる環境から得たスピリチュアリズムを体感させるサウンド。
『paradigm shift』既存の価値観の変化の時。
時代は常に流動的であり、価値観は時代と共に塗り替えられていく。
World trip + Dubstep。細分化し続けるDubstepの中、Doppelgengerがここで新たなるスタイルを提唱する。



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